ファイルのバックアップおよび復元
バックアップ、起動ディスクバックアップ、同期の実行
バックアップスクリプトあるいは同期スクリプトは以下の場合に開始します:
- 予約時間になる。
- ユーザが「実行」ボタンをクリックする。
- ユーザが「スクリプト」 > 「実行」を選択する。
- ユーザが Command-Return キーを押す。
いずれの場合においても、Personal Backup がファイルを実際コピーする必要があるのかどうかを分析する間、ファイルを「コピーする準備を整えている」様子が確認できる場合があります (スクリプトに関与するファイルのサイズが小さい場合は、プログラムは非常に素早くチェックを行うために、おそらく何も気がつかないでしょう)。
スクリプト名の横に、小さなアイコンが表示されます。
準備が完了すると、すぐにこのアイコンが変化して、スクリプトがファイルをコピー中であることがわかります。
Personal Backup ウインドウのメインエリアも、以下のように変化します:
上図は「概要」ビューです。一番上にあるのは進行状況バーで、コピーされた容量、コピーされる総容量、スクリプト完了までの推定所要時間を表示します。中央のセクションには、使用中の 2 台のハードディスクが動いている画像が表示されます。
注意:推定所要時間は、目安であり、正確な所要時間を示すものではありません。
「チャート」ボタンをクリックすると、それまでのファイルのコピー速度を時間軸で表すチャートビューに変わります。下図の場合、最大コピー速度は 23 MB/s(1 秒間あたり 23 メガバイト)です。チャート下のスライダを動かすと、時間軸の間隔を延ばしたり、あるいは短くすることができます。
「詳細」ビューでは、現時点でコピー中のファイルについての詳細が確認できます。さらに、スクリプトの平均実行速度などの便利な情報も表示されま す。上部の 「現在の処理」という情報のところにファイル名が表示されたときに「スキップ」ボタンを押せば、特定のファイルをスキップできます。一般的に容量の小さな ファイルはこのボタンをクリックする前にコピーが完了してしまうため、実際にスキップできるのは容量が大きなファイルだけです。
右下にある「中止」ボタンを押せば、いつでもスクリプトを停止できます。ですが、確認ダイアログボックスで「スクリプトを中止」をクリックするまで スクリプ トは続行されます(これ以降、「中止」ボタンを押したときに即座にスクリプトを停止させたい場合は、「このスクリプトでは、このメッセージを今後は非表 示」チェックボックスをチェックします)。
注意:スクリプトが実行している処理の内容によっては、スクリプトを即座に停止できないことがあります。そのような場合は、「スクリプトを中止」をクリックしてから、Personal Backup が反応するまで、しばらくお待ちください。
しばらくすると、メインウインドウにスクリプトの中止に成功したことを告げるメッセージが表示されます。
スクリプトを一時的に停止するには、「一時停止」ボタンを押します。一時停止すると、ボタンのラベルが「再開」に変わります。「再開」ボタンをクリックすると、スクリプトを一時停止した所から再開することができます。
スクリプトが最後まで実行されると、メインウインドウにその旨のメッセージが表示されます。
Personal Backup が何らかの問題に遭遇した場合、例えば何らかの理由でファイルがコピーできない場合などは、それに関する情報もこのメッセージに表示されま す。スクリプト名の横のアイコンも、警告マークに変わります。これは次にスクリプトの実行が成功するまで表示されます。
ウ インドウ下部の「実行」ボタンと「一時停止」ボタンに代わって、別のボタン が2つ加わります。1つ目は「ログを表示」ボタンで、たった今完了したスクリプトの結果、および過去のスクリプトの成功または失敗を確認できます。2つ目 は「コピー先を表示」ボタンで、新たにコピーされたファイルを Finder で簡単に確認することができます。
「編集モード」ボタンをクリックすれば、Personal Backup スクリプトの編集作業を続けることができます。
ログ: 動作の確認
過去に実行したバックアップや同期の結果を確認するには、4通りの方法があります。
- メインウインドウの右下にある「ログ」ボタンをクリックします(ページの上に置かれた虫めがねのアイコンです)。
- 「ウインドウ」 > 「ログ」と選択します。
- Command–Option-L キーを押します。
- スクリプト名の横に小さなアラートアイコンがあれば、それをクリックします。
実行済みのスクリプトをすべて一覧にしたウインドウが表示されます。
最初の列にはスクリプトの名称とその開始時刻、2番目の列にはその結果を表示します。このリストは直前に実行されたスクリプトを一番上にして並べられています。
ログ内の行をクリックすると、そのスクリプトの詳細が表示されます。
この情報をファイルに保存するには、以下のように操作します:
保 存したいログのエントリを選択します。隣接するエントリを複数選択するには、先頭のエントリをクリックし、Shiftキーを押しながら末尾のエントリをク リックします。隣接しないエントリを複数選択するには、Commandキーを押しながら保存したいエントリを1つずつクリックします。ウインドウ内を一度 クリックして、次に「編集」 > 「すべてを選択」を選択するか、Command-Aキーを押せば、すべてのエントリを選択できます。
「書き出し…」ボタンをクリックします。
詳 細を保存するフォーマットを選択します。選択できるフォーマットは、 テキスト(TextEdit などのテキストエディタやワープロで使用するため)、 HTML(ウェブブラウザで見るため)、Personal Backupアーカイブ(ログがログウインドウ内のエントリとして追加されるので、職場の同じチームにPersonal Backupを実行している同僚がいる場合などに便利)です。
ログウインドウからエントリを削除するには、まず削除したいエントリを選択し、次に「-(マイナス)」ボタンをクリックするか、Deleteキーを押します。いずれの場合も、その操作を実行してよいかどうかを確認するダイアログボックスが表示されます。
復元:消失したファイルの復元
最悪の事態が起こったとします。お使いのMacでファイルやフォルダを探したけれど見つからないのです。でも大丈夫です。こつこつとバックアップを行っていれば、コピーがあるはずです(ここでは同期からファイルを復元する方法を説明します)。
バックアップスクリプトには、紛失した項目を置き換える方法がいくつかあります。最も明快な方法は、単純に Finder で項目をコピーすることです。多くの バックアッププログラムと違い、Personal Backup は Mac OS X の元々のファイルフォーマットでファイルを保存しているので、コピーするだけでファイルが復旧可能です。しかしこの方法は、どのファイルが紛失している か、あるいは古くて使えないか、なおかつどこに存在するかが分かっている場合にしか利用できません。ファイルが1つなくなっている場合、実は複数のファイ ルが紛失している可能性があります。また Finder のいろいろな場所からファイルを1つずつコピーしていると、重要なファイルでもコピーし忘れてしまう 可能性もあります。
より速く徹底した 方法は、Personal Backup の復元機能を利用することです。まず復元したいファイルを作成したスクリプトをクリックして選択します。次に「スクリプト」 > 「復元」を選択するか、Personal Backup メインウインドウの右下にある「復元」ボタンをクリックします。
ウインドウが開き、左の列には過去のスクリプトの一覧が、メインセクションには選択したスクリプトで処理されたファイルが表示されます。最後に実行 されたス クリプトが一覧の一番上にあり、デフォルトでこれが選択されています。別のスクリプトをクリックすることで、過去に実行されたスクリプトはどれでも選択で きます。メインセクションには、選択したスクリプトを実行したことで影響を受けたファイルを表示します。
最初にスクリプトのトップレベ ルのみが表示されています。図の例では、「写真バックアップ」という名前のフォルダです。左隣の三角形をクリックすると、スクリプトで指定されていたソー スがすべて展開表示されます。その下レベルの三角形をクリックすると、内容が表示されます。
特定のファイルを探している場合、この方法でブラウズを続けることができます。あるいは、ウインドウ下部にある「ファイルを検索」ボックスにファイ ル名の 一部を入力することもできます。ここで入力した文字が名前に含まれているファイルのみが、リストに残ります。元の完全なリストを表示するには、「ファイル を検索」ボックスの「X」ボタンをクリックします。
前回のバックアップから項目を復元するには、希望する項目をクリックし、ウインドウの右下にある「復元先…」ボタンをクリックするか、 Control キーを 押しながらフォルダをクリックして表示されるメニューから「復元先…」を選択します(コンテキストメニューのその他のオプション、「Finder で表示」 を選択すると、スクリプトでのコピー先ボリューム、つまりバックアップコピーを取り込むボリューム上にあるその項目を表示します)。下図の例で は、バックアップしたすべての内容を復元しています。
Personal Backup に復元ファイルの保存先を指定すると、この処理の所要時間を示す進行状況バーが表示されます。
トップレベルのフォルダ(スクリプト名のついたフォルダ)を選択すると、復元先として指定した場所に、バックアップを実行した日時(「年/月/日 時-分-秒」の書式)を名前にしたフォルダが作成され、ファイルはそのフォルダに保存されます。例えば「09/10/29 12-41-50」は Personal Backup が、2009年10月29日12時41分50秒に実行したバ ックアップからファイルを復元したことを意味します。
光ディスクに作成したバックアップから復元を実行するには、そのバックアップで使用したディスクが必要になります。バックアップを実行するたびにすべてをコピーするよう定義してあった場合、「スクリプトのソースとコピー先」 の 「光ディスク」セクションで説明されている通り、各バックアップディスク(またはディスクのセット)にはすべてのファイルがコピーされています。一方、変 更したファイ ルのみをコピーするよう選択してあった場合、ファイルを復元するにはすべてのバックアップディスクが必要です。復元を実行すると、まず最後のディクスを挿 入するよう求められます。これは Personal Backup が最後のディスクに書き込まれている情報、つまりどのファイルがどこにバックアップされているかという情報を確認するためです。そして復元を行うのに必要 なディスクまたは複数のディスクを挿入するように求められます。
注意:スクリプトを削除してしまっていても、そのスクリプトで作成されたバックアッ プフォルダから項目を復元することが可能です。復元するには「ファイ ル」 > 「バックアップから復元」と選択し、復元したいバックアップが入ったトップレベルのフォルダを選択します。この場所には、Personal Backup が不可視ファイルとして書き込んだバックアップ情報が存在するので、復旧に必要な情報を前述したリストのように目に見える形で表示することが できます。これにより、前述した手順で復元が行えるようになるのです。
復元モードを終了するには、Personal Backup メインウインドウの右下にある「編集モード」ボタンをクリックします。
復元機能は同期スクリプトには利用できません。ソースで削除されかつコピー先には存在するファイルを復元する必要がある場合は、コピー先からソースに該当するファイルをコピーするという手動の操作で、自分で復元を行ってください。
起動ディスクバックアップスクリプトにも復元機能はありません。このスクリプトの目的が、コンピュータボリュームの正確なコピー、「クローン」を作 成する ことだからです。起動ディスクバックアップを復元するには、逆方向に起動ディスクバックアップを新たに実行します。つまりソースにはコピー先を選択し、コ ピー先にはソースを選択します。
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