この書類は、IntegoのMac OS X用データバックアップ、データ同期、起動ディスクの起動可能なバックアップ作成ソフトウェアであるPersonal Backup X9のユーザマニュアルです。以下の目次からマニュアルの各項目へ移動することができます。 NetBarrierのインストールおよびIntego NetUpdateアプリケーションを使ったアップデートについては、スタートアップガイドを参照ください。
目次
1. Personal Backup X9へようこそ
- Personal Backup X9について
- インストール
- Personal Backup X9のアップデート
- お使いのPersonal Backup X9について
- Personal Backup X9の認証解除
2. Personal Backup X9を初めて使う
3. ファイルをバックアップするための準備
4. ファイルのバックアップおよび復旧
5. Personal Backup X9の環境設定
6. Personal Backup X9のサポート
1. Personal Backup X9へようこそ
Personal Backupについて
Intego Personal Backupは、書類、アプリケーション、そしてシステムファイルを外部メディアにバックアップすることでデータの損失を防ぐ、Mac OS X用の総合的なバックアップソリューションです。
Intego Personal Backupは、次のような主要なメディアへファイルをバックアップできます:
- ハードディスク上のパーティションやボリューム
- 外付けハードディスク
- USBメモリのようなリムーバブルメディア
- ネットワークボリューム
- AirMac ディスク(Appleの AirMac ExtremeやTime Capsuleベースステーションに接続したハードディスク)
- iPod(ディスクモードに対応している場合)
- ディスクイメージ
Intego Personal Backupは、デスクトップMacとMacBookやMacBook Proなど2台のコンピュータ間でデータを同期したり、Mac OS Xボリューム全体の起動可能なバックアップも作成できます。また、バックアップと同じくらい簡単にファイルをコンピュータに復旧できます。
Personal Backupを使ったファイルのバックアップの中でも一番シンプルなやり方では、幾つかのフォルダをドラッグ&ドロップして「バックアップ」ボタンをクリックするだけでバックアップができます。もっと複雑な作業をしたい場合でも、Personal Backupの各種オプションを使えば、複数のアクションを実行するバックアップのタスクを作成でき、所定のスケジュールで実行させることができます。
インストール
必要システム要件
- Mac OS X(macOS)に公式対応するコンピュータ
- Mac OS X(macOS) 10.13以降(macOS 10.8〜10.12用のプログラム開発はすでに終了しており、今後はプログラムのアップデートは行われません。そのため、最新インストーラでプログラムをインストールするにはmacOS 10.13以降が必要です。今後プログラムのアップデートは行われませんが、macOS 10.8から10.12でプログラムのインストールをご希望の場合は、弊社のサポートセンターからmacOS 10.8から10.12に対応する古いインストーラのダウンロード用URLを請求ください。)
- 1.5GB以上のハードディスク空き容量
- ライセンス認証、オンライン・ユーザガイドの表示、およびNetUpdateによるセキュリティアップデートのためのインターネット常時接続環境
Personal Backup X9のインストール
Personal Backup X9のインストールおよびシリアル番号の認証については、Intego製品のスタートアップガイドを参照ください。
Personal Backup X9のアップデート
Personal Backup X9は、Intego NetUpdateアプリケーションを使い、必要に応じてアプリケーションのアップデートを行います。NetUpdateは、下図のようにメニューバーに表示されたIntegoメニューから直接開くことができます:
NetUpdateは、アプリケーションフォルダ内のIntegoフォルダ内から開くこともできます:
NetUpdateを起動すると、弊社のNetUpdateサーバに自動で接続してお使いのソフトウェアのためのアップデートの有無を確認して下図のような画面を表示します。
NetUpdateの使い方の詳細については、Intego製品のスタートアップガイドを参照ください。
お使いのPersonal Backup X9について
お使いのPersonal Backup X9に関する情報を調べるには、Personal Backup > Personal Backupについてメニューを開いてください。開いたウインドウには、バージョン番号、シリアル番号、技術サポートを開くためのリンク、などが表示されます。
Integoソフトウェアの認証解除
Integoのソフトウェア製品には、少なくとも1台(標準ライセンス)または3台、あるいはビジネス用であればそれ以上の台数のMacでソフトウェ アを使うためのライセンスが付いています。お使いのMacの1台にIntegoのソフトウェアをインストールしてシリアル番号を登録して認証すると、 そのMacがライセンスの1つを消費した状態になります。1台のMacで使い始めたライセンスを別のMacに移行させて使いたい場合は、事前にライセンスの認証を解除してから新しいMacでライセンスを認証し直す必要があります。
Personal Backupを含めたIntegoのソフトウェアを認証解除するには、プログラムを起動し、プログラム名のメニューをクリックしてPersonal Backupの認証を解除を選んでください。
お使いのMacを転売し、その後に入手した新しいMacでIntegoのソフトウェアを使い続ける予定の場合は、必ず事前にライセンス認証してください。
2. Personal Backup X9を初めて使う
バックアップについて
Personal Backupで以下の操作が可能です:
バックアップ: 特定のファイルやフォルダ、またはボリュームやハードディスク全体の内容を、ある場所から別の場所へコピーする処理がバックアップです。この処理が開始される際に対象となるファイルが保管されている元の場所をソースと呼び、このファイルがコピーされる場所をコピー先と呼びます。バックアップしたファイルを安全に保つためには、コピー先のファイルを絶対に変更せずに保管してください。そのためにも、ソースとコピー先はそれぞれ別々の記憶装置に保存してください。例えば、MacBookのバックアップファイルを外付けハードディスクに作成して自宅に保管します。こうしておけば、MacBookが万一紛失したり盗難にあっても、ファイルのコピーは自宅の外付けハードディスクの中にあります。
注意: Personal Backup X9ではファイルを直接バックアップソースとして指定することはできません。特定のファイルだけをバックアップしたい場合は、ソースとして該当ファイルが保存されているフォルダを指定し、該当ファイル以外はコピーされないように、詳細設定の「次のファイルをコピーしない」にある例外設定を使ってバックアップしたいファイル以外をバックアップ対象から除外してください。
一般的なバックアップ方法の1つに、初めてバックアップを実行したときには、すべてのファイルの完全なコピーを作成し、その後のバックアップでは最後のバックアップから変更のあったファイルのみをコピーすることで時間と処理を短縮するというやり方があります。これを「増分」バックアップ(あるいは「差分」バックアップ)と呼びま す。Personal Backupでは、特に設定を行わなくても増分バックアップが行われます。
起動可能なバックアップ
Mac OS Xがインストールされたボリュームを別のハードディスクにコピーし、そのハードディスクを起動ディスクとして使用できるようにします。起動可能なバックアップでは、ソースの完全な複製が作成されます。つまり、コピー先はソースとまったく同じように機能します。このような起動ディスクをバック アップした複製を起動ディスクの「クローン」と呼びます。例えば、お使いのMacにシステムトラブルが発生した場合は、バックアップしたディスクを接続し、Option キーを押したままにしてMacを再起動し、バックアップディスクを起動ディスクとして選択してMacを起動させることができます。その上で、念のためにMac上の必要なユーザファイルすべてを安全な場所にコピーしておいて、クローンからソースに対して逆方向に起動ディスクバックアップを実行することでMacに起動ディスクのバックアップから「復旧」を行います。これでMac OS Xやシステムをソフトウェアアップデートしたり、利用していたアプリケーションを再インストールすることなく、以前の状態へ戻すことができます。
注意:はじめて起動ディスクバックアップを実行したら、その「クローン」からMacが起動し、正常に動作するかどうか必ず確認してください。お使いのハー ドディスクやその接続方式によっては、「クローン」からMacが起動できないことがあります。あるいは、起動可能なバックアップ中にエラーが起きるなどして、起動ディスクのバックアップが完了していないこともあり得ます。「クローン」からMacが正常に起動できない、あるいは正常に動作しない場合は、コピー先ハードディスクを初期化してから、再度起動可能なバックアップをお試しください。どうしても「クローン」からMacを起動できない場合は、該当するハードディスクがMac OS Xの起動ディスクに対応しているかご確認ください。
同期
同期では、ソースのまったく同じ複製を造ることで、ソースとコピー先の両方がまったく同じ内容になります。初めて同期を実行すると、Personal Backupによってソースとコピー先との両方が同じ内容になるよう多くのファイルが双方向にコピーされます。しかしそれ以降は、一方で変更されたファイルのみがもう一方へコピーされます。なおデフォルトでは、一方から削除された項目はもう一方からも削除されます。例えばデスクトップ型のMacとノートブック型のMacの両方で同期しているファイルがあり、デスクトップ型の方でそのファイルを更新すると、同期によって両方のMacの該当ファイルが最新の状態に保たれます。デスクトップ型のMacのファイルAを変更し、さらにノートブック型のMacでファイルBを変更したとすると、 これら2台のMacを同期することで、ファイルAがノートブック型のMacにコピーされ、ファイルBがデスクトップ型のMacにコピーされます。結果として、ソースと同期先で常にまったく同じ内容が維持されます。
注意:他社のバックアップソフトでは、増分/差分バックアップを「同期」と呼んでいる場合がありますが、Personal Backupで増分/差分バックアップを行いたい場合は、必ずバックアップを使ってください。Personal Backupの同期は、双方向にファイルをコピーし、必要ならファイルを削除することもあります。思わずファイルが変更されたり、削除されたりすることを避けるためにも、「同期」がどのような処理を行うか完全に理解し、必要と判断した場合以外、「同期」を使用しないでください。
復旧
復旧はバックアップの逆で、通常は、ソースファイルが見当たらなくなったり破損してしまった場合、または誤ってファイルを削除してしまったりした場合などに実行します。手順は簡単で、コピー先ディスクからソースにファイルをコピーして戻すだけです(例えば、ファイルを外付けハードディスクからMacBookに戻します)。もちろん、復旧されるファイルは前回バックアップを実行した時点のものですから、それ以降にファイルを変更している場合は、その変更内容は失われます。だからこそ、定期的なバックアップが必要なのです。
バックアップに必要な決定事項
バックアップ計画を実行に移す前に、以下の4つの点を決めておきます:
- ソース: どのファイルをバックアップするのか。
- コピー先: バックアップしたファイルをどこに保存するか。
- スケジュール: いつ、どれくらいの頻度でバックアップを実行するのか。
- アーカイブ: どれくらいの期間、バックアップしたファイルを保管するか。
すぐに決断できなくても心配はいりません。設定はあとから変更することができます。また、平行して複数のパターンのバックアップを実行することも可能です。例えば、仕事用の重要なファイルは毎日バックアップし、週に一度貸金庫などのオフィスから離れた場所に預けるとします。一方、オフィスを改装したときの写真やビデオはおそらくそれに比べてあまり重要ではないと考えられますので、月に一度だけオフィスのサーバにバックアップすればよいでしょう。
ソース
どのソースファ イルをバックアップするかを決める基準としては、ファイルの重要性とバックアップに利用できるディスク容量という2つの点を考慮してください。例えば、 MacBookのハードディスクが250GBで、バックアップに利用できる外付けハードディスクの容量が1TBであれば、答えは簡単です。利用できる容量が潤沢にあり、何MBを節約するかといった心配が必要ないので、すべてのファイルをバックアップすればよいのです。
しかし利用できる容量が少ない場合は、より複雑な判断が要求されます。損失した場合に最も不便を被るのはどのファイルか。また代替が不能なのはどのファイルかを考える必要があります。ほとんどの人の場合、重要なファイルとして個人的なものでは家族の写真やビデオ、ダウンロードで購入した楽曲のファイルなど、また仕事上では納税の記録や会計ソフトウェアで作成したファイル、電子データの形態で管理している領収書や電子メールのデータなどが思い浮かびます。もう少し容量に余裕があれば、アプリケーションのファイルやシステムファイルが次に重要です。ちなみ にMac OS Xでは、個人的な書類の大部分は「ホーム」フォルダの「書類」フォルダに保存されています。さらに余裕があれば、「ピクチャ」フォルダ、「ムービー」フォル ダ、「ミュージック」フォルダをお忘れなく。これらのフォルダは、「書類」フォルダと同じ階層、「ホーム」フォルダの中に保管されています。
コピー先
技術的に言えば、バックアップのコピー先をソースと同じデバイス上に作成することは可能です。ですが、失っても良いファイル以外は、すべてのバックアップは、外付けのデバイスに作成してください。ソースとコピー先が同じデバ イス上に存在すると、そのデバイスに何らかの障害が起こったときオリジナルとバックアップの両方が破損してしまい、すべてを失ってしまう可能性があります。
このため、バックアップは外付けハードディスクなど、別のデバイスに行うことをお勧めします(大容量の外付けハードディスクも最近では比較的安価です)。空き容量やネットワークを経由したコピーにかかる時間を節約するために、Personal Backupでは、可能な限り増分(差分)バックアップが行われます。増分バックアップでは、最後のバックアップ以降に変更または作成されたファイルのみが置き換えられます。
注意: NASを含む多くのネットワークボリュームは、Mac OS Xのすべてのファイル属性に対応していません。そのためファイルをコピーする際に、Mac OS Xのデフォルトのファイル属性が使用されることがあります。その結果、オリジナルファイルとバックアップされたファイルのファイル属性が異なった状態になります。これは、ファイルを利用する上ではまったく問題になりませんが、Personal Backupがバックアップを行うときには、ファイルが同一ではないため増分/差分バックアップにならず、毎回すべてのファイルをコピーし直す必要があります。
そのため、ネットワークボリュームを使ったバックアップでは、バックアップに毎回初回と同じくらい長い時間がかかります。また、ファイル属性に関するエラーも記録されます(この場合、エラーが記録されても、前述の通り、特にファイルに問題はありません)。
コピー先に指定するディスクのサイズを決定する際には、バックアップするソースファイルの合計サイズの2倍以上の容量を目安にしてください。前回のバックアップと比較して多数のファイルが変更されていても、これで空き容量は十分でしょう。ただし、単に起動ディスクのクローンを作成する場合は、バックアップに使用する外付けハードディスクの容量がソースである内蔵ハードディスクの容量と同じか少し大きければかまいません。
スケジュール
バックアップのスケジュールは、 オリジナルのファイルの変更頻度によって判断が異なります。ファイルを損失してしまった場合、そのファイルに加えていた変更を取り戻すためにどれくらいの 時間が必要になるかを考えてみます。例えば、午前9時から集中的にあるファイルに対して作業を開始したとします。正午にクラッシュや停電などのためその作業分を失ったとすると、そのファイルの最終的な状態を復元することが可能だとしても、最低3時間はかかる計算になります。
このようなデータの損失を未然に防ぐには、定期的にファイルのバックアップを行う必要があります。重要なデータに関しては、作業中のファイルを2〜3時間ごとに外部メディア(またはネットワーク上)にバックアップする方が賢明です。仕事上頻繁に更新する書類に関しては、1 時間ごとのバックアップでも念の入れすぎではありません。さらに、そのファイルで作業したかどうかにかかわらず、すべてのファイルを毎日または毎週バックアップしておけば、バックアップ漏れを防げて安全性が向上します。
注意:バックアップ中にMacを操作し続けることはお勧めできません。就業時間中に頻繁なバックアップを行う場合は、バックアップが始まる度に休憩をとるのがよいアイデアでしょう。
アーカイブ
また、スケジュールの決定もコピー先デバイスで利用可能な空き容量によって異なります。ソースファイルと比べて十分な空き容量があり、都合よくバックアップが実行できるのであれば、毎日バックアップするべきです。ここでバックアップのアーカイブを どの程度の期間保管するかも考えます。金融サービス業では、法律により過去数年間分のコンピュータデータを保持する必要がある場合があります。そのような企業の場合、会計監査人の訪問に際して該当するファイルの最終的なコピーが常に別途保管されていることが求められるでしょう。ただし、こういった古いファイルに頻繁にアクセスする必要はほとんどないか、まったくないかもしれません。ですので、利用頻度が低いと思われるファイルは、容量を節約するために圧縮形式で遠隔地に保管するようにします。
一方、ホームユーザの場合は、ファイルの比較的最近の版のみを確実に復旧できるようにバックアップをすれば十分でしょう。このようなケースでの最適なソリューションは、バックアップの時点で古くなった版を自動的に破棄しながらMacを外付けドライブにバックアップする方法です。
最後に、大きなディスク障害やその他の理由でMacを起動できなくなるという万が一の場合に備え、お使いのMac OS Xの起動ボリュームを起動可能なバックアップとして外付けハードディスクにバックアップするのが賢明です。そうすれば、問題が発生しても、バックアップしたディスクからMacを起動させ、すぐに作業を継続することができます。
いずれにしろ、お使いのMacの目的や用途に合わせたバックアップ戦略を採用し、定期的にバックアップを実行することが大事です。
タスクを使った自動バックアップ
バックアップ、同期、あるいは起動可能なバックアップ、いずれの設定を作成する場合でも、一連の処理に含まれる個々の詳細設定をPersonal Backupでは「タスク」と呼んでいます(ファイルの復旧にタスクは必要ありません)。
タスクを使用するのには次の3つの利点があります。第一に、タスクにより毎回同じファイルを同じ方法でバックアップできます。第二に、タスクではほかのプログラムやMac OS Xのアクションを起動させることができます。第三に、Personal Backupを使用すれば、ユーザが意識しなくとも定期的にタスクを実行するようにスケジュールを設定することができます。
例えば、以下のようなタスクを毎日午後5時に実行することができます:
- ファイルサイズが20MBより小さいスプレッドシート書類をすべて選択する;
- Intego VirusBarrierを使って選択した書類をスキャンする;
- 最新の2版だけを残しながら、書類をバックアップする;
- 完了したらMacをシステム終了する。
初めてのバックアップ
とりあえずバックアップを実行するのは、簡単です。まず、Intego Personal Backup を以下の2通りの方法のいずれかで起動します:
Finderから「アプリケーション」フォルダ内の「Intego」フォルダを開き、下図のPersonal Backupアイコンをダブルクリックします。
あるいは、下図のようにメニューバーのIntegoメニューからPersonal Backup > Personal Backupを開くを選びます:
Personal Backupの以前のバージョンで作成したタスク(あるいはスクリプト)がない場合、はじめてプログラムを起動すると、バックアップ、起動可能なバックアップ、そして同期というデフォルトの3つのタスクがウインドウに表示されます。これらのタスクには、いずれもソース、コピー先、オプションは設定されていない状態です。
はじめてのバックアップを作成するには、「新規バックアップタスクを追加」をクリックして選択します。次に、ソースを追加します。ソースとは、バックアップしたいファイルが保管されているフォルダのことです。Finderからそのフォルダを下図の「何をバックアップしますか?」と表示されている部分にドラッグします(サーバに接続あるいはほかを選択をクリックして、Mac OS X標準のファイル選択ウインドウでソースフォルダの場所を指定することもできます)。
コピー先も同様の操作で指定してください。
これでウインドウには、バックアップしたいフォルダと、そのコピー先がハイライトされているはずです。
この状態で、下図のようなウインドウ右下の追加ボタンをクリックしてください:
Personal Backupが、ユーザがコピーする権限を持たない項目を除き、ソースフォルダからコピー先フォルダやボリュームにすべてのファイルをバックアップします。
これで完了です。ソースに含まれているすべてのファイルの複製がバックアップとして作成され、オリジナルのファイルが消失してしまった場合の備えができました。
しかしPersonal Backupは、ここで触れた単純なバックアップ以上の機能を搭載しています。次章では、Mac を1台所有するホームユーザから、多くの Macを所有する企業のシステム管理者まで、ほとんどのユーザのバックアップニーズにお答えする多様なオプションについて詳しく解説します。
3. ファイルをバックアップするための準備
Personal Backupのタスクを使う
Personal Backupを使用する目的が、バックアップであろうと同期であろうと、起動可能なバックアップであろうと、いずれの場合でもタスクを作成することで実行する操作をプログラムに命令します。タスクは次の2つの手順で構成されています:
- コピーするソースファイルとそのコピー先を指定する。
- バックアップを実行する時間、バックアップ実行の前後に行う処理、重複ファイルの処理のしかたなどをコントロールするオプションを指定する。
Personal Backupの以前のバージョンで作成したタスク(あるいはスクリプト)がない場合、はじめてプログラムを起動すると、バックアップ、起動可能なバックアップ、同期というデフォ ルトの3つのタスクがウインドウに表示されます。これらのタスクには、いずれもソース、コピー先、オプションは設定されていません。
新しいタスクを作成するには、下図のような新規タスクを追加ボタンをクリックしてください。
あるいは、ファイル > 新規タスクメニューと選択するか、キーボードでCommandキーとNキーを同時に押します。
(各タスクの説明については、本ユーザーガイドの「バックアップについて」のセクションを参照してください)。
ここでは例として「バックアップ」を選びます。すると"バックアップ"という名前の新規タスクが作成されます。設定を行ってファイルメニューから保存を選ぶと、タスクが保存されて左のタスクリストに表示されます。
もう一度同じ操作を繰り返すと、最初に作成したタスクの下に、次に作成したタスクが「バックアップ2」という名前で追加されます。
お使いのMacのスクリーン設定によっては、タスクの名前が表示しきれない場合があります。これは必要に応じて修正できます。まず、タスクのリストと設定エリアを分割している縦のライン上にカーソルを合わせます。カーソルが左右に向いた小さな矢印のついた太い縦ラインに変化しますので、マウスが正しい操作位置にあることがわかります。カーソルがこの状態のときに、タスク名がすべて表示される位置まで区切りのラインを右方向へドラックします。
次に、例えば二番目に作成したタスクを削除するとします。タスクを削除するには、リストでタスク名を右クリック、あるいはControlキーを押しながらクリックして下図のようなコ ンテキストメニューを表示させたら、削除を選んでください。
いずれの場合も、その操作を実行してよいかどうかを確認する下図のようなダイアログボックスが表示されます。
この時点で、タスクは「バックアップ」と呼ばれる1つだけになります。タスクの名前を変更するには、左側のリストでタスク名をダブルクリックし、新しい名前を入力します。入力したら、tab、 enter、return キーのいずれかを押せば、新しい名前が確定されます。
同期や起動可能なバックアップのタスクも、バックアップタスクとまったく同じ方法で設定できます。違いは、一目でタスクの種類が識別できるように、デフォルトのアイコンとしてそれぞれ異なるアイコンが設定されているだけです。
タスクのソースおよびコピー先の指定
これまでの操作で、タスクが1つ以上作成されました。次のステップは、どのフォルダ内のファイルをコピーするか、そしてどこにそのコピーを作成するかを設定することです。このプロセスは、バックアップ、起動可能なバックアップ、そして同期で似通っていますが、それぞれ確実な違いがありますので1つ1つ個別に説明します。
前述の通り、「ソース」とは、バックアップされるファイルが保存されているフォルダ、起動可能なバックアップ元となるファイルが保存されているボリューム、または同期される対象のファイルが保存されているフォルダの場所を指します。 「コピー 先」とはバックアップされたファイルのコピーの保存先です。
ソースとコピー先の設定という点から言うと、最も自由度が高いのがバックアップです。複数のバックアップソースを指定することができます。例えば複数のフォルダの中身、また複数のネットワークボリュームの中身でさえも、1 つのコピー先に複製できます。バックアップするソースは、お使いのMac OS Xを実行しているMac上にある必要はありません。実際のところ、オペレーティングシステムが実行されていなくても構いません。これは、コンピュータのドライブに加え、外部ディスク、ネットワークボリューム、メモリスティック、iPod、またその他のMac OS Xが読み取り可能な媒体からバックアップできるということです。同様に、Mac OS Xで書き込み可能なあらゆる媒体にバックアップができます。
同期は、いずれのフォルダやボリュームから、いずれのフォルダやボリュームにも可能です。ただしバックアップとは違い、個別のファイルを同期したり、複数のソースから同期したりすることはできません。
注意: 他社のバックアップソフトでは、増分/差分バックアップを「同期」と呼んでいる場合がありますが、Personal Backupで増分/差分バックアップを行いたい場合は、必ずバックアップを使ってください。Personal Backup の同期は、双方向にファイルをコピーし、必要ならファイルを削除することもあります。思わずファイルが変更されたり、削除されたりすることを避けるために も、「同期」がどのような処理を行うか完全に理解し、必要と判断した場合以外、「同期」を使用しないでください。
起動可能なバックアップは、非常に特殊なタイプの処理です。ソースはMac OS Xがインストールされたディスクまたはボリューム全体でなければならず、そのコピーの作成先も起動可能な媒体でなければなりません(Personal Backupでは、DVD に起動可能なバックアップを作成しません)。
注意: はじめて起動可能なバックアップを実行したら、その「コピー先(クローン)」からMacが起動し、正常に動作するかどうか、必ず確認してください。お使いのハードディスクやその接続方式によっては、出来上がった「クローン」からMacが起動できないことがあります。あるいは、起動可能なバックアップ中にエラーが起きるなどして、起動可能なバックアップが完了していないこともあり得ます。「クローン」からMacが正常に起動できない、あるいは正常に動作しない場合は、コピー先ハードディス クを初期化して、再度起動可能なバックアップをお試しください。どうしても「クローン」からMacを起動できない場合は、該当するハードディスクがMac OS Xの起動ディスクに対応しているか、ご確認ください。
ソースとコピーコピー先の指定
バックアップ、起動可能なバックアップ、同期のいずれを作成するかに関係なく、Personal Backupウインドウの上部セクションでソースおよびコピー先を指定します。
ソースおよびコピー先を指定するには以下の4つの方法があります:
- 上図のウインドウ内でソースあるいはコピー先の部分をクリックし、あらかじめ用意された選択肢から使いたい項目を選びます。
- 下図のようにFinderからPersonal Backupの該当部分へ項目をドラッグ&ドロップします。
- Personal Backupのメイン画面のソースあるいはコピー先部分に表示されたサーバに接続およびほかを選択を使います。それぞれの内容は次に説明します。
サーバに接続
ソースおよびコピー先としてネットワークドライブを使用できます。ネットワークドライブを選択するには、サーバに接続を選択します。下図のようなネットワークドライブの情報を入力するダイアログが表示されます:
まずサーバのアドレスを入力します。これには、マウントしたいMacのシステム環境設定の「共有」画面に表示されるiMac.localのようなローカルアドレス、 smb://servernameのようなWindows共有、またはftp://example.comやsftp://example.comのよう にアドレスで識別されるFTPやSFTPサーバ、さらにIPアドレスで識別されるリモートコンピュータ上のネットワークボリュームがあります。上記のケー スいずれの場合も、ボリュームやフォルダ名を含むフルアドレ スを入力する必要があります。Finderにマウンドできるすべての種類のネットワークボリュームが追加できます。実際、Finderでネットワークボリュームをマウントし、そのアイコンを上図のサーバアドレスフィールドにドラッグするのが、アドレスを指定する一番簡単な方法です。
次として接続を選んで名前とパスワードを入力しておくと、タスクの実行時にPersonal Backupがユーザ情報の入力を求めなくなります。
ほかを選択
ソースあるいはコピー先をFinderで探すことができます。そのためにはほかを選択を選んでください。Finderで項目を選択したり、検索できる下図のようなウインドウが開きます。
ソースを指定する際に複数のファイルやフォルダを選択するには、「'項目`を選択しておく」をチェックしておきます。この選択肢は、コピー先にはありません。
ディスクイメージ
起動可能なバックアップのタスクでは、コピー先としてディスクイメージも指定できます。ディスクイメージの選択肢は、次の画面の右の項目です:
ASR ディスクイメージをクリックすると、次のウインドウが開きます:
このウインドウでディスクイメージの名前を指定し、場所をクリックして保存する場所を指定します。
作成したタスクを初めて実行するとき、Personal Backupによってディスクイメージが作成されます。それ以降は、作成された既存のディスクイメージが毎回Personal Backupによってマウントされます。指定したディスクイメージが元の場所から移動されると、Personal Backupで指定されている場所に同じ名前のディスクイメージが新たに作成し直されますので、作成された.dmgファイルは絶対に移動しないでください。
Personal Backupでは、ディスクイメージのサイズの指定は求められません。Personal Backupが適切なサイズを自動的に決定します。バックアップを実行するたびに、Personal Backupが必要に応じてディスクイメージのサイズを増減します。ですので、ディスクイメージのサイズを心配する必要はありません。
注意: Personal Backupは、バックアップタスクを実行する際、例えばコピー先がネットワークボリュームだったり、他のオペレーティングシステム用にフォーマットされている場合など、そのままでは正常にファイルがバックアップできないと判断すると、必要に応じて自動的にディスクイメージを作成してバックアップを行います。
ソースとコピー先の変更
ソースやコピー先をいったん決定しても、別の選択肢をクリックして選び直せば変更できます。選択肢は、バックアップ、起動可能なバックアップ、同期のいずれのタスクを編集するかによって異なります。
バックアップのソースにはほとんどどんな項目でも指定可能です。単一のファイルやフォルダ、ボリューム、またはディスク全体、さらに複数のデバイスにまたがるそれら項目の組み合わせのバックアップを実行するタスクを作成できます。
タスクの種類 |
選択肢 |
バックアップのソース |
設定を編集ボタンをクリックして現在の設定を表示させることで設定を変更することができます。 ほかを選択でソースを追加する際に'項目'を選択しておくをチェックすることで新しいソースを追加できます。 |
バックアップのコピー先
|
バックアップのソースと同じですが、'項目'を選択しておくは使えません。 |
同期のソース フォルダ、ボリューム、ドライブなどMac OS Xで書き込み可能な単一の場所です。 |
前出のバックアップのソースと同じです。 |
同期のコピー先
|
同期のソースと同じです。 |
起動可能なバックアップのソース |
Mac OS Xを起動可能なボリュームがすべて表示されます。 |
起動可能なバックアップのコピー先 |
現在マウントされているすべてのボリュームの中でMac OS Xがインストール可能なボリューム、および起動可能なバックアップのソースの内容すべてを含む単一ファイルを作成するオプションASRディスクイメージが表示されます。ASRディスクイメージファイルは持ち運びに便利で、ソースディスクから複数のコピーを作成できるため、例えばネットワーク上のすべてのMacの内容を標準化する目的などに使用できます。 起動可能なバックアップのコピー先はソースと同じではあり得ません。コピー先をソースと同じにしようとすると、Personal Backupは両者が重複しないよう、先に選択してあったほうの場所を別の場所に変更します。 |
タスクの書き出し、および読み込み
タスクを書き出すには、タスクウインドウ内で書き出したいタスクをクリックし、下図のようにファイル > 別名で保存メニューを選ぶか、commandキーとshiftキーとSキーを同時に押してください。
タスクに名前を付け、場所メニューで保存先を指定します。保存をクリックするとタスクがファイルに書き出されます。
書き出したタスクをお使いのPersonal Backupで再度読み込む、あるいは別のユーザのPersonal Backupで読み込んで流用するには、下図のようなアイコンが付いた書き出されたファイルをFinder上でダブルクリックするか、Personal Backupへドラッグ&ドロップしてください。
書き出されたタスクは、ソースおよびコピー先の場所を含むタスクの設定が書き込まれたプレーンなXMLテキストファイルです。そのため、記録されているソースあるいはコピー先が同じ場所にない環境のMacへタスクを移動させた場合、該当タスクを開いても実行できません。
Personal Backupのタスクオプション
ここまで、バックアップ、起動可能なバックアップ、および同期を実行するPersonal Backupのタスクの作成方法、バックアップされるファイルの表示のしかた、そしてPersonal BackupがインストールされたMac間でタスクをやり取りする方法について説明しました。作成したいずれのタスクも、左側のタスク一覧からそのタスクをクリックし、右上に表示されたいますぐ開始ボタンを押せば、いつでも実行できます。ですがPersonal Backupでは、いままで紹介してきた操作よりも一層多彩な処理をタスクオプションを使って実現できます。
タスクを実行する時刻、タスクを実行する前後の処理、重複するファイルが見つかった場合の対応など、Personal Backupの細かな処理は、すべてタスクオプションで設定します。下図のようなタスクオプションは、タスクを選択した状態で右下に表示された設定を編集をクリックすれば呼び出せます:
- どのようにバックアップしますか? バックアップ、起動可能なバックアップ、そして同期の3種類のタスクのそれぞれには、そのタスク固有の選択肢が用意されています。例えば、維持するバックアップの数、ソースおよびコピー先の両方で同じファイルが変更されていた場合の対応などです。
- いつバックアップしますか? タスクは定期的に実行させることができます。スケジュールでは、Personal Backupが毎週月曜および水曜日の午後5時にバックアップを実行したり、毎月初日に実行するなど複数の設定を行うことができます。
詳細設定
- 実行前: タスクの実行前に、例えば他のプログラムを実行することが可能なカスタムAppleScrptスクリプトなどのような、ほかのプログラムを実行するようPersonal Backupを設定することができます。
- バックアップのオプションでは、複数のバージョンを維持を指定している場合にディスクの空き容量がある限り古いバージョンを維持し続けるか、バックアップが指定した容量を消費するまで維持し続けるか選択できます。
-
アクセス権では、Personal Backupがユーザがファイルを読み出すために必要なアクセス権を持っているファイルだけをコピーするか、管理者権限を使ってすべてのファイルをコピーするか指定できます。すべてのファイルをコピーするには、管理者権限を持つユーザのユーザ名とパスワードの入力が必要です。お使いのMacで管理者権限を持つユーザを調べるには、Appleメニューからシステム環境設定を開き、ユーザとグループをクリックして環境設定画面を開いてください。管理者権限を持つユーザのユーザ名の下に、管理者と表示されています。
- 次のファイルをコピーしないでは、コピーするファイルを制御するための多くの選択肢が用意されています。表示状態、名前、種類、パス、サイズ、作成日、変更日、ラベル、あるいはこれらの条件の組み合わせを基に、ファイルをバックアップするか、あるいはバックアップしないかを指定できます。
- 実行後は、実行前と同様、Personal Backupでタスクが終了する際に、AppleScriptのようなプログラムを実行できます。またPersonal Backupのほかのタスクを実行することもできます。
指定したタスクの種類によって、タスクウインドウ下部に表示されるこうしたオプションの内容は変わります。いずれにしろ、これらのオプションのすべてを設定しなくても構いません。設定されていないオプションについては、Personal Backupがデフォルトのオプション設定を使ってタスクを実行します。
スケジュール
Personal Backupのタスクは、メインウインドウの右上に表示される今すぐ実行ボタンを押せば、いつでも実行できます。ですがバックアップや同期でもっとも便利な機能は、ユーザが操作する必要なく定期的に自動で実行できるスケジュールです。例えば、外付けのハードディスクを差し込むたびに自動的にバックアップタスクを実行したり、2台のコンピュ ータが同じネットワーク上にあるときは常に同期を行うなどです。スケジュールを使えば、可能です。
Personal Backupのスケジュールオプションを開くには、以下の操作のいずれかを行います:
そのほかを選ぶと、その頻度を指定する下図のようなオプションが表示されます:
頻度では、Personal Backupに選択中のタスクを定期的に実行させられます。ポップアップメニューからスクを実行させたい頻度を選んでください。選択肢は、次の通りです:
- 分単位: 分数を指定します。
- 時間単位: 時間数を指定します。
- 日単位: 時刻を指定します。
- 週単位: 曜日に加え、時刻を指定します。
- 月単位: 月中の何日か、そして時刻を指定します。
- ボリュームが接続されたとき: 指定したボリュームがMacから認識可能になると自動的にタスクを実行します。例えば、ネットワークに接続するたび、あるいは外付けディスクの電源を入れるかMacに接続してマントされたときなどです。お使いのMacの起動ディスクを除き、このタスクのソースあるいはコピー先に指定されているすべてのボリュームが選択肢となります。ソースおよびコピー先がお使いのMacの起動ディスク上にある場合は、このオプションは使用できません。
この画面には、さらに次のオプションがあります:
- 必要に応じてコンピュータをスリープ解除では、お使いのMacを省エネルギのための「スリープ」状態にしても、Personal Backupがスケジュールされたタスクを実行できます。なおタスクの完了時には、Macがスリープ解除された状態のままになります。
- タスク実行中はコンピュータをスリープしないでは、スケジュールされたタスクを実行中にMacがスリープしてしまうのを防ぎます。
- バッテリ電源使用時にも実行では、Macがバッテリ電源で動作している場合でもスケジュールされたタスクを実行します。その結果、バッテリ電源が著しく消耗する可能性があります。
実行前
Personal Backupの実行前オプションを使うには、下図のように詳細設定の下に表示された変更ボタンをクリックしてください:
このオプションでは、Personal Backupがコピーを作成する前にプログラムを実行させることができます。対象となるプログラムは、ユーザインタフェースを持つMac用のアプリケーション、AppleScriptスクリプト、シェルスクリプト、Automatorのワークフロー、あるいはタスク実行時に再生したいサウンドファイルなどです。アクションを実行をチェックすると、下図のようにAutomatorライブラリが開きますので、実行したいプログラムを選択してください:
ワークフローを作成するには、アクションあるいはファイルを詳細設定ウインドウへドラッグしてください:
例外
Personal Backupの例外オプションを開くには、まずメインウインドウに表示された詳細設定の変更ボタンをクリックして開いウインドウ内で数のオプションを探します:
上図の例外を追加をクリックすると、下図のような例外オプションの設定が開きます:
最初のメニューでは、設定した条件の「いずれか」を満たす項目、または「すべて」を満たす項目をコピーしないように指定します。例えば、 この選択肢を変更することで、名前に「cache」が含まれるファイルのみをコピーしないのか、名前に「cache」が含まれていないファイルをコピーするのか、あるいは他の条件を満たすファイルと共にコピーしないのか、まったく異なる処理を指定できます。
次のセクションでは、フィルタに検出させる情報の種類を指定します。条件は、 名前、ファイルサイズ、作成日(ファイルを実際に作成した日付)、 最終変更日、ラベル、不可視属性、種類、そしてパスから選べます。この内のいずれかを選択すると、フィルタの詳細を指定できるようになります。
ウインドウ右の「+(プラス)」ボタンをクリックして条件を追加し、「-(マイナス)」ボタンをクリックして条件を除去します。フィルタの条件は、ポップアップメニューのオプションを変更するか、データフィールドに新しいデータを入力することで変更できます。
下図の例では、次のいずれかの条件を満たすファイルはコピーされません:
- PDFファイル、または
- 最終変更日が2016年1月1日以前、または
- 名前が「Finances」である。
オプションの概要
実行するのがバックアップ、起動可能なバックアップ、あるいは同期のいずれであろうと、タスクのオプションは同じ方法で呼び出します(ただし選択肢の内容は、メインウインドウのタスクリストでクリックしたタスクの種類によって変わります)。
バックアップオプション
この画面では、コピーするファイルの古いバージョンをいくつ維持するかを指定します(バックアップのバージョンの数については、本マニュアルのバックアップに必要な決定事項の項で簡単に触れています)。デフォルトでは、下図のようにPersonal Backupがバックアップ用のディスクが一杯になるまでコピーするファイルの古いバージョンを保管し、ディスクが一杯になると容量を確保するために古いバックアップから削除していきます。メニューを使ってファイルサイズを基にして特定の数の古いバージョンを保管するように指定することもできます。
下図のタスクの編集画面で保存するファイルの複製を作成を選ぶと、Personal Backupは、コピー先のファイルがソースのファイルよりも新しい場合でもコピー先のファイルを上書きし、ソースに存在しないファイルはコピー先から削除します。
起動可能なバックアップオプション
ファイルによっては複数のバージョンを維持しますか?: このオプションでは、起動可能なバックアップでもコピーするファイルの古いバージョンを保管することができます。
同期オプション
同期は、2ヶ所にあるフォルダやボリュームに含まれるファイルを比較して互いに統合することで、その2ヶ所にあるすべてのファイルを同一のバージョンにします。このとき、ソースとコピー先の両方のボリュ ームで同じファイルに変更が加えられている場合、どちらのファイルを最新として他方にコピーするかが問題となります。下図の同期ウインドウで、そのような際の対応を指定することができます。
注意: 同期では、基本的にソースあるいはコピー先のどちらかでファイルが削除されると、他方でも削除が行われます。思わず必要なファイルが削除されてしまうなどの問題が起きる可能性がありますから同期を使用する場合には注意が必要です。
注意: 他社のデータバックアップソフトウェアでは、差分あるいは増分バックアップを「同期」と呼ぶことがありますが、Personal Backupでは、基本的に「バックアップ」が可能な限り常に増分バックアップを行います。差分あるいは増分バックアップが必要な場合は、「同期」ではなく「バックアップ」を使ってください。
いつ同期を実行しますか?
確認
両方の場所で変更が加えられたファイルが見つかるたびに、下図のような運動が表示されます。
書類名が表示されたこのウインドウには、次の6個のオプションが表示されています:
- 後で決定: バッティングを後で解決したい場合に選びます。該当ファイルは変更されません。
- "ファイル名"(より大きい)からコピー: ファイルサイズが大きいバージョンからコピーしたい場合に選びます。
- "ファイル名"(より新しい)からコピー: 変更を加えられた日時がより最近のバージョンからコピーしたい場合に選びます。
- 同期を停止: タスクの実行を注視して手動で変更を行う場合に選びます。
- 今回の実行中に起きたすべてのバッティングへの対応は後で決定: すべてのバッティングを後で解決したい場合に選びます。該当ファイルは変更されません。
- 両方とも残す: ソースおよびコピー先に両方のファイルのコピーを保存する場合に選びます。
注意: バッティングしているファイルのサイズに違いがない場合に「"ファイル名"(より大きい)からコピー」が表示されないなど、ファイルの状態によって表示されるオプションの内容は若干異なります。
Finderに表示をクリックすると、Finder上でファイルが表示されます。デフォルトの動作を選択をクリックすると、より新しい方を選択や次から選択などバッティングの際のデフォルトのアクションを確認以外のアクションから指定できます。
対応を決定したら、続けるボタンをクリックしてください。60秒以内に対応を決定しないと、Personal Backupが後で決定ボタンがクリックされたものと判断して処理を続行します。
より新しい方を選択
Personal Backupは常により最近変更されたバージョンをコピーします。
次から選択
上図の"場所"から選択オプションでは、すべての処理で2つの場所のいずれかを指定することができます。Personal Backupは、バッティングが起きる度に指定された場所のファイルのバージョンを優先して使います。
どの選択肢を選んでも、ソースおよびコピー先のボリュームに一つのバージョンだけが保存されるように、確認ウインドウで両方とも残すを選択することで該当ファイルのすべてのバージョンを保存するように指示していない限り、Personal Backupは以前バックアップされたバージョンは削除します。
同期のプレビュー
これで同期タスクの設定が完了しました。しかし、同期で実際に何が起きるのでしょうか? いくつの数のファイルがコピーされるでしょうか? 一時的に例外処理を指定したい場合にどうしたらよいでしょう? Personal Backupは、プレビュー機能でこうした疑問に回答します。
同期一覧で同期タスクをクリックしたら、Personal Backupのメインウインドウに表示された下図のプレビューボタンをクリックしてください。
同期タスクの内容を分析後に、下図のようなプレビューウインドウが表示されます:
左側には、コピーされるファイルあるいはフォルダ名が表示されています。中央にはそれらの項目がどのように処理されるかが表示されています。右側には項目がコピーされるコピー先の場所を示します。
選択されているオプションによって、お使いのMacの画面にすべてが表示されない場合があります。それぞれの表示列の幅を変更できるので、重要な情報が表示されていない場合は幅を広げてみてください。幅を変更したい表示列のヘッダの右の区切り線の上へマウスポインタを移動すると二重矢印カーソルに変更するので、そのまま左右にドラッグしてください。
表示されている項目をコピーしたくない場合は、どうしたらよいでしょう? もちろん、Personal Backupのタスクオプションの例外で前述したように例外設定を作成することができます。しかしPersonal Backupでは、もっと簡単に個々の例外を設定することができます。アクション列内の該当項目をクリックしてください。下図のようなポップアップメニューが表示されるので、該当項目をコピー、除去、あるいは無視するように指示できます。
同期タスクに問題がないことを確認したら、下図の続けるボタンをクリックしてタスクを実行することができます。あるいは、中止ボタンをクリックしてメインウインドウへ戻ることもできます。
実行後: ファイルの事後処理
Personal Backupの実行後オプションを使うには、下図のように詳細設定の下に表示された変更ボタンをクリックしてください。
開いた画面に下図の実行後オプションがあります:
このオプションでは、Personal Backupがコピーを作成した後にプログラムを実行させることができます。対象となるプログラムは、ユーザインタフェースを持つMac用のアプリケー ション、AppleScriptスクリプト、シェルスクリプト、Automatorのワークフロー、あるいはタスク実行時に再生したいサウンドファイルなどです。アクションを実行をチェックすると、下図のようにAutomatorライブラリが開きますので、実行したいプログラムを選択してください:
ワークフローを作成するには、アクションあるいはファイルを詳細設定ウインドウへドラッグしてください:
「今すぐ開始」をクリックしたときの動作
ここまでの説明で、すべてのオプションが設定されていることになります。コピーするファイルが選択され、Personal Backupがこれらのファイルをどうするか、例外はどう処理するか、タスクが完了する前後に何を行うかなど、すべて設定されました。それでは、実際に実行してみましょう。
タスクを実行するには、左の列でタスクをクリックし、次に右上に表示された下図のような今すぐ開始ボタンをクリックします。
ほとんどの場合、 Personal Backupがタスクを実行中にユーザの邪魔をすることはありません。タスクの予約時間になったら、あるいは今すぐ開始ボタンが押されたら、毎回ユーザが指示しておいた通りにプログラムが動作します。
なお、Personal Backupには、実行前、実行中、および実行後にバックアップや同期を検査する方法があります。プレビューボタンは、同期においてどのファイルがコピーされるかを正確に表示します。下図のような詳細を表示ボタンで開くログは、正常に実行されたタスクと失敗したタスクの両方の記録を保持します。
いくらバックアップを行っても、何らかの理由で失ってしまったファイルを復旧する方法がなければ役に立ちません。Personal Backupの復旧機能では、どのファイルを元の場所に戻すかだけでなく、どの時点のファイルを復旧するかも選択することができます。復旧については、ファイルのバックアップおよび復旧の項を参照してください。もちろん、ファイルは元のファイル形式のままで保存されているため、Mac OS X上で単にフォルダからフォルダにドラッグすることも可能です。
4. ファイルのバックアップおよび復旧
バックアップ、起動可能なバックアップ、および同期の実行
バックアップあるいは動機は、次のときに実行されます:
- スケジュールされた日時が来た、
- 今すぐ開始ボタンがクリックされた。
いずれの場合も、まずPersonal Backupがファイルを調べてコピーするべきか判断する間は、下図のように「準備中」と表示されます。コピーするファイルの数が非常に少ない場合は、ファイルの分析も瞬時に終わるので「準備中」の表示が確認できないかも知れません。
同時にタスク名の隣に下図のような小さなアイコンが表示されます。
準備が完了すると、このアイコンは下図のようにタスクがコピーがファイルをコピー中であることを示す内容に変わります。
Personal Backupのメインウインドウの表示も下図のように変わります:
上図の進捗バーでは、コピーされた数、全体のどれくらいがコピーされたのか、そしてタスクが完了するまでの予想残り時間が表示されます。
最後に、下図の中止ボタンを押せばいつでもタスクを中止できます。
しばらくすると、タスクは終了します。
なお、タスクがシステムエラーなどで終了すると、下図のようにタスクが中止されたことがメインウインドウに表示されます(中止された状況によって、メッセージの内容は若干変わります)。
タスクを一時的に停止する場合は、一時停止ボタンをクリックしてください。一時停止すると、ボタンは再開に変わりますのでクリックして続きから再開させることができます。
タスクを完了すると、メインウインドウに前回の実行が表示されるので分かります。
Personal Backupが何らかの理由でファイルをコピーできないなどエラーが起きると、下図のように前回の実行の隣のボタンが赤く表示されます。この赤いボタンは、次にタスクが正常に完了するまでそのまま表示されます。
このウインドウには、さらに2つのボタンが表示されます。一つ目は、実行したタスクで何が起きたかを確認できる詳細を表示です。なお過去のタスクが成功したのか、失敗したのかも確認できます。
もう一つのボタンは、下図の設定を編集ボタンで、クリックするとPersonal Backupのタスクを編集することができます:
ログ: タスク処理を確認
メインウインドウで、次の詳細を表示ボタンをクリックしてください。
実行されたタスクが一覧された下図のようなウインドウが開きます:
左の列には開始されたタスクが表示され、右にはその結果が表示されます。一覧は、最近実行されたタスクから順番に上から下へ表示されます。
左の一覧でクリックしたタスクの詳細が右に表示されます:
次の手順でこの情報をファイルに保存することができます:
保存したいログ項目を右クリックして表示した下図のようなメニューから別名で保存を選んでください:
タスクファイルに名前をつけ、保存先を指定してください。用意ができたら保存ボタンをクリックしてください。
ログウインドウ内の項目を削除するには、右クリックして表示されたメニューから削除を選んでください。
バックアップの復旧
最悪の事態が起こったとします。お使いのMacでファイルやフォルダを探したけれど見つからないのです。でも大丈夫です。こつこつとバックアップを行っていれば、コピーがあるはずです(ここでは同期からファイルを復元する方法を説明します)。
バックアップタスクには、紛失した項目を置き換える方法がいくつかあります。最も分りやすい方法は、単純にFinderで項目をコピーすることです。多くの バックアッププログラムと違い、Personal BackupはMac OS Xの元々のファイルフォーマットでファイルを保存しているので、コピーするだけでファイルが復旧可能です。しかしこの方法は、どのファイルが紛失しているか、あるいは古くて使えないか、なおかつどこに存在するかが分かっている場合にしか利用できません。ファイルが1つなくなっている場合、実は複数のファイルが紛失している可能性があります。またFinderのいろいろな場所からファイルを1つずつコピーしていると、重要なファイルをコピーし忘れてしまう可能性もあります。
より速く徹底した方法は、Personal Backupの復旧機能を利用することです。まずメインウインドウ右上に表示された復旧ボタンをクリックし、復旧したいファイルがコピーされたタスクを選択します。次にタスク > 復旧メニューを選択するか、Personal Backupのメインウインドウの右下にある復旧ボタンをクリックします。
左に過去のタスクが一覧され、右には処理されたファイルが表示された下図のようなウインドウが開きます。もっとも最近実行されたタスクから順に上から表示されており、最近実行されたタスクがデフォルトで選択されています。しかし、メインウインドウ丈夫で指定することで過去のどのタスクでも選択することができます: メインウインドウの内容は、選択したタスクの実行中に処理されたファイルを反映して変わります。
最初は、例えば下図の例で言えば書類フォルダといった具合に、タスクのトップレベルしか表示されません: その左の三角形をクリックするとタスクの一部であるすべてのソースが表示されます。
過去のバックアップから項目を復旧するには、復旧したい項目を選択した状態でウインドウ右下に表示された復旧ボタンをクリックするか、controlキーを押しながらフォルダをクリックして表示されたメニューから復旧を選んでください。このメニューには、バックアップされたコピーから復旧しようとしているタスクのコピー先ボリューム内の項目を表示するためのFinderに表示というオプションがあります。下図の例では、バックアップ全体の復旧を行おうとしています:
こうしてPersonal Backupにファイルの復旧を指示したら、処理にどれくらいの時間がかかるか知らせる下図のような進捗バーが表示されます:
タスクの名前に当たるトップレベルのフォルダを指定すると、ファイルは指定した場所にタスク名がついたフォルダで復旧されます。
注意: タスクを削除しても、バックアップフォルダからファイルを復旧することが可能です。この方法では、ファイル > コピー先から復旧メニューを選ぶか、ウインドウの左に表示された下図のようなほかを復旧ボタンをクリックします。次に復旧したいバックアップを含むトップレベルのフォルダを選択します。Personal Backupはこの場所にバックアップ情報を記録した不可視ファイルを書き込んでいますので、前述のような復旧インタフェースが表示されます。その後は、前述の手順で復旧を行うことができます。
復旧モードを終了するには、Personal Backupのメインメニュー上部に表示された他のタスクオプションをクリックしてください。
復旧機能は、同期タスクでは使えません。ソースで削除されてしまったファイルがコピー先にまだ存在している場合は、コピー先の該当ファイルを手動でソースにコピーして復旧する必要があります。
起動可能なバックアップはMacの起動ディスクの正確なコピー(クローン)を作成することが目的ですから、復旧機能はありません。起動可能なバックアップから復旧を行う必要がある場合は、ソースをコピー先に、コピー先をソースに指定して逆方法へ新たに起動可能なバックアップを実行してください。
5. Personal Backup X9の環境設定
環境設定
プログラムの環境設定を開くには、Personal Backup > 環境設定メニューを開くか、commandキーとcomma(,)キーを同時に押してください。下図のような環境設定ウインドウが開きます。
通知
- Intego Task Managerにバックグラウンドでのタスクを表示: チェックされていると、Personal Backupがスケジュールされたタスクを実行する度に小さなウインドウが画面に表示されます。チェックされていないと、そのようなタスクが実行されても通知はされません。
- 次の期間スケジュールが実行されなかった時に通知: __ 日間: しばらくの間ファイルをバックアップしていないと、Personal Backupに通知させることができます。デフォルトでは、2週間(14日間)で通知を行います。希望する日数を入力して設定を変更することができます。チェックを外してしまえば、この機能を完全に無効にすることもできます。
- 実行状況を電子メールで次へ送信: タスクが完了した際、Personal Backupにその実行状況を指定した宛先へ送信させることができます。チェックして、この情報を受け取りたい電子メールアドレスを入力してください。
スケジュール
スケジュールされたタスクを無効にする/有効にする: 現在使用中のMacですべてのスケジュールされたタスクを実行させたくない場合は、このボタンをクリックしてください。仕事中のためスケジュールされたバックアップの実行を延期したい場合などに便利です。
注意: スケジュールを無効にする際には、Personal BackupがOS Xの管理者の許可を必要とします。パスワードの入力を促されたら、パスワードを入力してください。
なお、Macを再起動するとタスクのスケジュールは必ず有効となります。また、スケジュールが無効な状態でも、上図の環境設定でいつでも手動で有効に戻せます。
6. Personal Backup X9のサポート
Personal Backupのナレッジベースおよびサポート
Personal Backupの使い方で分からないことがあり、このユーザマニュアルにも説明がない場合は、次のリンクをクリックすると開くナレッジベースでよくある質問に対する回答を探してみてください:
また次のリンクをクリックすると開くページでサポートフォームに入力して送信することで、サポートチームに直接連絡することも可能です:
- 以上 -
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